Pixel 8 で天体撮影
Google pixel8に機種変更したので早速天体撮影してみた。 Pixel の天体撮影モードでは16 秒の露出で 15 枚の写真を合成は変わらず、正常進化でノイズは少なくなりシャドー部の写りが向上している。デジタルズームやノイズ処理は改善されている(消しゴムマジックとか背景ぼかしとか通常撮影の進化はすごいんだけど、天体撮影の進化はパッとは目につかない部分)。4aの天体モードのような驚きはなかったな(^^; なお超広角12mmは天体モードがなく最長6秒までだった。

天体撮影モードは4aより使いづらい。ビュー画面のブーストが抑えめで撮影中の数字表示が派手になって(しかも星のアイコンが流星になって動くし)非常に見づらく構図が取りにくい。ほんとにこれはやめてほしい! スタッキングされていく画面をみてみたい人は多いはずなので(撮影状態の把握やスタックされていく様など)数字表示の設定ができるようにしてほしい。
良くなったのは天体モードのクイック表示とRAW現像をライブラリーからできるようになったこと。RAW(DNG)現像はLightroomモバイル(スマホでの調整とかなら無料で使える)がおすすめ。撮って出しのJPEGでも十分すぎるけど(^^;
撮って出しのJPEGは優秀で色温度が時々変なくらい。JPEGの方がなぜかRAWより画角が広くなる。湾曲収差とか補正しているからかも?(周辺の星像がRAWより太る)。明瞭度やシャープネスもかなり効いているけどノイズ処理が自然ですごい。RAWのすべて±0の強弱なしだと甘く撮って出し並に明瞭度などを上げていくとノイジー→ノイズ低減は強めにかける→ベタ気味になる悪循環。この点が撮って出しの自動処理の旨さ! JPEGでも十分と言っているのはこの点。(多少いじってもGoogleフォトの調整くらいで十分だろう。なお星景で地上部もより出したい時などは調整しやすいRAWがおすすめ)。またにじみ星景は現像処理では得難いので、セロテープのソフトフィルターがおすすめです。※そんなんでいいの? と思ったけど効果絶大です。詳しくは→日本星景協会コラム「スマホで撮る星景写真」

Pixel 8 で天体コリメート撮影するとなんだかよくわからない赤外線が影響していた(AFセンサー?)ので、天体コリメート撮影には厚手のマスキングテープをセンサー部分に貼って遮光したほうがいいだろう。
また月以外の撮影だとAWBが7000K(ケルビン)あたりで背景が赤くなりやすいので、5000K以下に撮影時に設定しておいたほうが賢明。現像時に色温度調整はできるけど撮影前に設定したほうが楽。

また4aに比べるとブラックアウトしやすくセンター出しがシビアだ。スマホの傾きにも敏感だ。これが影響してかアイピースとの相性がかなりある。
※私のセンター出しは方法は星でピントを合わせた後に、ライトを当てた壁や車に望遠鏡を向けるてセンター出し。レンズ間の距離は視野環がよく見える、フラットに見えるとこをベストにしている。
星景よりコリメート撮影の方が4aからの進化がわかりやすい。ノイズはかなり減っている。M97-108コンビはセンターが背景(で暗いから)で4aでは縞ノイズが目立つけど8ではない。またM97ふくろう星雲の輪郭がシャープだ。4aではのっぺりしているでJPEGの自動処理の進化だろう。明瞭度やシャープネスもかなり効いているけどノイズ処理も自然。RAWで撮って出し並に明瞭度などを上げていくとノイジー(強めのノイズ処理必須)なのでオート並にに処理するのはかなり苦労する。明るい星雲星団なら4aでも十分だけど、バッテリー問題が発生している(´・ω・`)
またアイピースとの相性もかなりでる。この点だけは雑な調整でOKだった4a ほうが使いやすい。8できれいに撮るには軸調整が手軽にできるスマホアダプターがおすすめ。

ケンコー(Kenko) 天体望遠鏡アクセサリー SKY WALKER スマホアダプター SW-SA01 上下左右位置調整可能 望遠鏡/双眼鏡/フィールドスコープ対応 480465
↑※対応接眼レンズサイズ20~48mm。48mm以下の細身の接眼なことに注意。
3軸調整できるものがおすすめだけど今はなく&1万オーバー(^^;
2軸調整でアイピース-スマホレンズ間はアイカップなどで調整するかアダプターの厚みくらいアイレリーフの10mm前後とかアイピースを使うのも手。PL(プローセル)なんかは視野は狭いけど平坦なので写りは良好(^^;APEXEL のも2方向調整がしやすく使いやすかった。
なおアイピースの相性が悪いPHOTON 25mm は周辺がぐるぐるボケがでる(※同じアイピースでも4aではまったく出ない。広角の24mmになった影響? レンズ間を微調整すると多少良くなるので平板性が影響してる?)
同じPHOTONでも15mmだと良好。 賞月観星UF18mm でも良好なのでmm数の関係?? PENTAX-XL28mmは良好だしこの辺が良好ライン?? もしかしたらズームしたほうが良好??
でもUnitron SW40mmも周辺乱れるけどPHOTON 25ほどぐるぐるは出ない・・・謎(^^;
欠点というか不満はやっぱりビュー画面のブーストが抑えめで数字表示が派手になって天体や星が非常に見づらく構図が取りにくいこと。pixelも2025年には10シリーズになるけどぜひスタッキングされていく画面が見やすいようにして欲しい。ついでに、4分ばかりでなくて半分の2分とか(ピントや構図が見づらいので)試し撮り用の数秒とかほしいな。次に機種変する時にどのくらい進化してるだろうか?
●スマホアダプターなどの参考になる記事
BORGカメラアダプターをスマホ用に改良
APEXEL 望遠鏡用スマートフォンアダプター
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YAMANON スマホ望遠鏡アダプター(月・惑星用)
※この記事はYAMANONブログの「Pixel 8 で天体撮影(1)星景編」と「Pixel 8 で天体撮影(2) コリメート編」の2つを再編してまとめたものです。
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