天気が崩れる前の好シーイングの夜
南中時に大シルチスが見頃(2022/12/21未明)なので天文台に行き望遠鏡を向けてみたらかなりよいシーイング。北極冠と派手な模様の大シルチスがよく見えた。天気の崩れる前の好シーイングというやつですかね? 昔から好シーイング夜と言われてるのが、(1)天気が安定するの春から夏(2)移動性高気圧が通り過ぎて天気が崩れる前夜・・・高気圧の縁がいいらしい? 逆に天気が回復するときは✗ 等高線の混み具合とジェット気流の位置とかで判断するけど、よく言われる星が瞬いていない時とか言われるけど、望遠鏡で覗くとちょっと違ったりする。結局のところ見てみないとわからない(^^;
最接近は過ぎたけどまだ巨光を放つ火星。アルデバランと合わせるとおうしの目が両眼開眼した位置ですね。
天気が崩れる前の好シーイングは冬場にはあまり当てはまらないけど、この日はよかったのでシリウスBにも望遠鏡を向ける。あっさり見える日でした。シリウス見た後もう一度火星を見たらもう川底のような悪シーイングでした。これが冬場のシーイングのいやらしいところで、もう一回くらいといい時間があるかなと粘っても報われないことが多いんだよね(^^;
シーイングが良かったのでKissで動画も撮ってみた。シリウスBに時々重なるスパイクがこの日はあまりかからないのではっきり写ってます。
シリウスの青白い輝き。悪シーイングの時は七色に輝いて見えるので「絵の具星」の別名も。動画のシリウスは、上に赤、下に青のにじみがありますがこれは大気のプリズム現象によるものです。より派手に色ズレがおきる悪シーイングを求めて(笑) 昇ったばかりのシリウスを100倍程度で見ると別格の美しさです。登りたてのシリウスを見る機会があれば望遠鏡を向けてシリウスの七色ぷりを堪能ください(おそらく全天一の輝星で青白い星なので七色が見やすいのだと思います。この七色ぷりを写すのにわざと手持ちでブラした光跡を撮る人もいます)。
大気分散は金星や水星でも見れます。
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