コンパクト赤道儀「ナノ・トラッカー」
ナノトラ+アングルプレート。
手のひらに収まるサイズのコンパクト赤道儀? の「ナノ・トラッカー」。
この手の物は広角で30秒程度でふんわり撮るのに適してるから、
買う気はなかったんだけどつい(^^;
CD-1だってあるし・・・でも・・・いやここまで小さいと手軽い持って歩けて普通のカメラ三脚で使えね? ポラリエだと魔改造オプション地獄だし・・これだと改造に手をださなくて済むし・・・といろいろ葛藤がありましたが、気がついたら追加注文(^^;
っうことでなぜか入手してしまったナノトラ。晴れたので試写してみました。
2013/06/03 23:13
F4 180秒(3分) ×5コマ ISO:1600
EL-NIKKOR 50mm F2.8+M42システム OM-D/E-M5
ナノトラッカーで追尾撮影。
「天の川とホタルの光跡」
ナノトラッカーで恒星追尾。覗き穴で北極星導入。
5分 11.0 mm(35mm換算 約18mm)
Tokina AT-X 11-16mm F2.8 EOS Kiss X3 ISO:400
覗き穴で北極星を導入して、超広角で5分ぐらいは平気で意外ともつ(穴が大きいから数分くらいと思ってた)。
30秒連続撮影のものを、画像処理で明加算していくとだいたい5分くらいまでOKだったのでこのくらいまでは問題なく使えるようだ。換算すると広角/28mmで約2分。標準/50mmで約1分は星を追尾してくれる計算になる。
メガネ使用で0.9なので、覗き穴での北極星導入はちょいと手間取った。っうことでこんなものを作っておいた(笑)
以下の写真はファインダーで北極星を導入してます。ただし北極星をセンターにしてあります。
(目の良い人が覗き穴で正確に北を合わせた場合ならという仮想条件で撮りたかったので・・・)
また下記作例は、ほぼ天頂にある織姫星(ベガ)をセンターに入れて、ベガのVの字をトリミングしています。
36.0 mm(35mm換算 約58mm) 各:1分 2分 3分
TAMRON SP AF17-50mm F2.8 KissX3
標準でだいたい2分くらいまで。北極星をきちんと合わせればもう少しいきそう。でもそうするとファインダーも持って歩くようだしファインダーの調整もするようだし、折角のお気楽機材そこまでしなくてもいいかなと(^^;
50.0 mm(35mm換算 約80mm) 各:5分 1分
TAMRON SP AF17-50mm F2.8 KissX3
追尾以前にブレてる。ナノトラでは中望遠になる80mmは厳しいかも? SP AF17-50mm F2.8は大きめのレンズなので、軽い50mm単レンズにレンズ前開閉方法を使えばいけそうな気もするが、ナノトラは標準あたりまでだろう。重量級の三脚使ったんでは本末転倒だし、ナノトラの筺体もそれほど強度がないだろう(^^;
PS:
2013/05/03 0:33
50mm F2.8 120秒×3 =6分露出 ISO:1600 (T* Planar50mm F1.4 EOS Kiss X5)
北極星導入+アングルプレート。単レンズの軽い50mmで6分チャンと追尾しました。
テーブルはアルミ削り出し。試写で構図をとってる時に緩んでしまうことがあったのでコルクを張ってみた。
0.1mmゴム板にしようかそのままがいいかちょいと迷い中(^^;
NSスッチのON/OFFで追尾モードを変更できる。
充電池対応なので「エネループ」を使用。パナソニックのエボルタは電池BOXにがきつくて無理があった。
同様に「エネループプロ」は入らないらしい。
詳しい情報は下記を参考にどうぞ。
ナノトラッカーの情報→http://www.sightron.co.jp/news/120705.html
中川ブログ:ナノ・トラッカーhttp://www.tomytec.co.jp/borg/world/blog/cat-167/cat-296/
ミニボーグにつけて見た。それでなくても弱い片持ちフォークが更にぶよんぶよん。追尾してくれるのはありがたいけど使い勝手はよくない。微動ハンドルやピントを合わせるたびにぶれぶれ。お手軽眼視なら月・太陽モードは省略して、NSスッチのON/OFFで追尾モードを変更は高速だけにするか、高速の独立したボタンが欲しいところ。微動ハンドルに触らなくていいから(^^;
正直、眼視なら手動の方が使い勝手がいい。
miniBORG 60ED ×1.4 LUMIX GH-1
ソラーマックス40(鏡像) ISO:100(トリミングS) 太陽面 1/40 プロミネンス 1/15
6コマコンポジット。適当に北を合わせてナノトラッカーで追尾。
架台が弱いので、シャッターショックで低速だとブレるかなと思ったら大丈夫だった。ミラーレスで振動が少ないからかな? とりあえず数枚のコンポジット撮影くらいはできる。
【ナノ・トラッカーまとめ】
広角~標準レンズでで30秒~1分程度でふんわり撮るのに特化して超コンパクトにした星空撮影用追尾装置。
過度の期待や欲張った使い方は向いてないので、そのへんを理解して使わないと(^^;
●ナノトラで望遠撮影
ナノトラにアングルプレートを追加したので、望遠レンズでの撮影を試してみた。
非常にバランスが良く望遠レンズでも撮影の歩留まりがよくなっていた。
前回の結論は「過度の期待や欲張った使い方は向いてない。広角~標準レンズでで30秒~1分程度でふんわり撮るが吉」で、基本的は変わらないけど、アングルプレートを加えることで、望遠撮影の半分はダメだと思って試してみる価値があり。これで天体写真が面白そうだったら、機材を揃えていけばいい。
北極星を導入できれば一番いいのだけど、この機材を買う人は天文ファン以外も想定して、磁石とアングルプレートの角度のみでもおこなった。また旅先で手軽に星空がどの程度写るかなと、鹿角平のような天体に適した場所でなく、町中の外灯が邪魔な場所でテストした(旅先の宿の駐車場なんかを想定。レンズに外灯の光が入らないように注意が必要)
磁石で適当に合わせた場合でも、固定の6倍の露出が可能だった・・・6秒ですが(笑)
町中ではこの露出でもカブリがでてきていてた。絞って星像を改善しても変わらず6秒。
磁石をナノに近づけると磁北が狂うのでやや離して合わせる必要があり正確に合わせるのは困難。
また、角度は北緯37でアングルプレートと2度違う。
そんな適当な合わせ方でここまで撮れるのは脅威というか、意外と適当でもいけるのねというのが感想。
広角なら1分は追尾できる計算になる。
北極星で合わせると60秒(1分)までOKだった。ナノトラの穴で合わせただけなので極軸ファインダーなどを利用すればより長く追尾できるはず。ただし撮影成功率は50%以下でこの重さのカメラ(望遠レンズ)だとちょっとした事で星がぶれる。ダメモトで試してみる価値は十分あった。もちろんちゃんとした機材のある人は面倒臭がらずに赤道儀で撮影したほうが楽(^^;
7枚撮影したうちのブレなかった3コマをコンポジット。そこそこの成功率。この日は風はほぼなくモーターの負担角度とか微妙なものがあるんだろうな。
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